お知らせ

2023/05/30

高速起動と低消費電力を両立したハイブリッド型水晶発振回路を開発

 高エネルギー加速器研究機構 (KEK)の宮原准教授らとPiezo Studioは、起動時の高速応答性能と低消費電力動作を同時に実現するハイブリッド型水晶発振回路を開発いたしました。この度、電子情報通信学会論文誌 (IEICE Transactions on Electronics)へ論文掲載が受理され、その最終原稿は JST (国立研究開発法人 科学技術振興機構)が運営するJ-STAGEに一般公開されました※1)
 開発したハイブリッド型水晶発振回路は、起動時には多段のインバータアンプを用いたピアース型発振回路を構成することで大きな負性抵抗を実現し、高速起動性能が得られます。定常発振時には、C級動作コンプリメンタリーコルピッツ発振回路※2) に再構成することで、低消費電力で、且つ低位相雑音性能を実現します。
 水晶発振回路は、家電製品から通信機器そして自動車に至るまで広く使われている半導体集積回路(IC)に必要不可欠な電子回路の一つであり、現在 Piezo Studioでは、本ハイブリッド型発振回路の実用化に向けた検討をしています。

※1) 新規ハイブリッド型水晶発振回路の掲載論文はこちらをご参照ください。

※2) 超低消費電力 C級動作コンプリメンタリーコルピッツ発振回路はこちらをご参照ください。